シリーズ・人間社文庫
日本の古層1『天白紀行』
■著 者=山田 宗睦 |
謎の「天白」信仰を語る際に必ず参照されていた著者による新聞連載に、大幅な補筆修正を加えて初の書籍化。
民俗学者・柳田國男が『石神問答』に「唯此の神の古きことのみは疑いなし」と記し、伊勢、三河、遠江、駿河、信濃から関東にかけて広くその痕跡を残す、謎の「天白」信仰。
その「天白」を語る際に、必ず参照されていた資料の一つが山田宗睦の「天白紀行」だが、新聞連載記事のため容易に全文を読むことは難しかった。この連載記事に著者自身による大幅な補筆修正を加え、『天白紀行 増補改訂版』(人間社文庫)として初の書籍化。
「道の思想史」などで知られる著者ならではの幅広い知識や深い思索が織りこまれたやさしい語り口からは、消え去ろうとしている「天白」への愛惜の思いがあふれる。上質な紀行文として読むことのできる一冊。
日本の古層2『古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究』
■著 者= 古部族研究会(コブゾクケンキュウカイ)編 |
長い間絶版となったまま入手が困難だった「日本原初考」3部作を人間社文庫・日本の古層シリーズとして復刊!
地母神の村・序説:野本三吉/「ミシャグジ祭政体」考:北村皆雄/蛇体と石棒の信仰:宮坂光昭/縄文中期における宗教的遺物の推移:宮坂光昭/御作神:今井野菊/洩矢祭政体の原始農耕儀礼要素:田中基/御社宮司の踏査集成:今井野菊
《文庫版特別収録》御左口神祭政の森(上):聞き手・古部族研究会、語り手・今井野菊 〈著者略歴〉
古部族研究会は、当時「季刊どるめん」編集長だった田中基、人類学・民俗学の映像作家として活動していた北村皆雄、寿町で生活相談員を務めていた野本三吉の3人が結成した諏訪信仰の研究グループ。1974年に諏訪の研究者・今井野菊を訪ねて1週間泊まり込みで教えを乞うた伝説の合宿で本格的に始動し、「日本原初考」三部作を発表した。
第1巻となる『古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究』では、古部族研究会の3人のほか、今井野菊と考古学者・宮坂光昭を執筆陣に加えている。
伊藤富雄(イトウ トミオ)
今井野菊(イマイ ノギク)
北村皆雄(キタムラ ミナオ)
田中 基(タナカ モトイ)
野本三吉(ノモト サンキチ)
宮坂清通(ミヤサカ キヨミチ)
宮坂光昭(ミヤサカ ミツアキ)
日本の古層3『古諏訪の祭祀と氏族』
■著 者= 古部族研究会(コブゾクケンキュウカイ)編 |
「日本原初考」3部作の第2巻
古墳の変遷からみた古氏族の動向:宮坂光昭/古諏訪信仰と生島足島神社:北村皆雄/呪術の春:田中基/諏訪上社御射山祭について:宮坂清通/諏訪神社の竜蛇信仰:伊藤富雄/諏訪の大天白神:今井野菊/天白論ノート:野本三吉 《文庫版特別収録》御左口神祭政の森(中):聞き手・古部族研究会、語り手・今井野菊
日本の古層4 『『諏訪信仰の発生と展開』』
■古部族研究会(こぶぞくけんきゅうかい)編 |
「日本原初考」3部作の最終巻
第1巻、第2巻を文庫版にて復刊し、各方面からご好評をいただいた古部族研究会による「日本原初考」。三部作の最終巻、いよいよ刊行です。
本書には、三部作復刊完結の感慨を込めて、諏訪において代々神長官を勤めた守矢家第78代当主・守矢早苗氏が一文をご寄稿くださいました。また、文庫版への特別記事として上・中・下に分けて各巻に収録してきた今井野菊へのインタビュー「御左口神祭政の森」も完結します。
【推薦文】
今日の諏訪信仰研究の隆盛は、すべてこの古部族研究会の活動によって、礎が築かれたものである。古代・中世史の研究に前人未踏の突破口を開いた名著がここに蘇る。/中沢新一(思想家・人類学者)
著者
安久井竹次郎(アクイ タケジロウ)
今井野菊(イマイ ノギク)
金井典美(カナイ テンビ)
北村皆雄(キタムラ ミナオ)
田中 基(タナカ モトイ)
野本三吉(ノモト サンキチ)
宮坂光昭(ミヤサカ ミツアキ)
守矢早苗(モリヤ サナエ)
日本の古層5『『神殺し・縄文』
■著 者:水谷勇夫(ミズタニ イサオ) |
【推薦文】 これは、私の〈土偶界〉と明らかに違う!
けれど、ここにも間違いなく心揺さぶられる
縄文世界がある!!
譽田亜紀子(『土偶界へようこそ』著者)
・内容紹介
――縄文が謎なら、日本神話の世界もまた混沌である。だが何故そこに去来する神々の姿と縄文土器・土偶のそれとを、今まで比較対照する作業を誰もしなかったのだろうか。……〈中略〉……本書の目的は、そのあたかも断ち切れてしまっていたかのように認識されてきた縄文文化と朦朧の神話世界との脈絡を結索して、原日本と現日本との血流を証明することにある。
(水谷勇夫「はじめに」より)
――土器図像の解釈において、ネリー・ナウマンは月神話を復活させた。水谷勇夫は火山神話を探り当てた。先人が開いた未踏の地平は、果てしもなく広がっている。
(小林公明「解説」より)
【文庫版のみ収録】
・伝統と現代社版あとがきに「縄文土器、土偶の章のまとめを手伝ってっくれた」とある息子・水谷類氏による「序文」。
・縄文図像学の論者で井戸尻考古館元館長・小林公明氏による「解説」
・画期的な国府宮祭論として読み応えのある、水谷勇夫氏の論稿「埋葬される司宮神 ―― 尾張国府宮」
著者
大正11年、名古屋市生まれ。独学で絵を学び、戦時中の不条理な体験を機に人間をテーマとした制作を決意。戦後、読売アンデパンダン展、毎日新聞社主催の現代日本美術展などへ多数出品、舞台美術も手がけ、昭和40年代にはテラコッタ作品を発表。さらにコンビナートや海岸、山村などに作品を置く行動芸術を行うなど、日本画にとどまらない現代絵画の作者として知られる。平成5年、名古屋市芸術賞特賞を受賞。平成17年没。
昭和の性文化 1巻『風俗ルポ 昭和末年のトルコロジー』
■著 者=伊藤 裕作 |
ネオン灯の彼方に淀むキミは誰だ?
「私はただの少女よ」
30年前は歴史である。まして40年前は。
風俗紊乱といわれた昭和50年代半ばから末年にかけてのあの時代。どんな人がいて、どう生きたのか?
当時の風俗ルポが、いま甦る!
昭和の性文化 2巻『すとりっぷ小屋に愛をこめて』
■編著者=川上讓治 |
新たな地平をと熱い思いで疾走し続けたすとりっぷ小屋人生。それもどうやら先が見えてきた。
時に、新風営法施行前夜。
それではレッツゴーミュージック。
昭和の性文化 3巻『ざ・えろちか 青少年のためのセックス学入門』
■著 者=高取 英 |
この本は寺山修司に捧げたい。
なぜなら彼とぼくは、1982年に、共著で『高橋鐡論』を書くことを計画していて、 ある出版社とそうした約束をしていたが、ついに果たされることはなかった…。
昭和の性文化 4巻『愛人バンクとその時代』
■編著者=伊藤裕作 |
昭和58年NHKで「おしん」が人々の涙を誘っていた。そんな時代に民放では「夕ぐれ族」筒見待子が大ブレーク。
愛人バンク33年目の真実が、いま明かされる!
昭和の性文化 5巻『エロ本水滸伝』
■著 者= 池田 俊秀 |
極私的エロメディア回顧録
ーー巨乳とは思い出ならずや
70〜80年代のエロメディアが放っていた一種異様なパワーと、
その現場に集った人達の、アヤシイ所業を懐古する!
文庫カラー口絵は、編集長・池田 俊秀の雑誌「ズームアップ」の表紙を飾った歴代の女性たち
昭和の性文化 6巻『寺山修司という生き方 望郷編』
■著 者=伊藤 裕作(いとう ゆうさく) |
寺山修司に憧れ、刺激され、性のライターとなった著者の寺山へのオマージュであり、「ウイタ・セクスアリス」。
高取英氏(劇作家)推薦:「近代と現代の今後こそ寺山修司の世界なのだ。誰も書かなかった寺山の娼婦性を論じた秀逸な書」。
著者
1950年 三重県生れ。津高、早稲田大卒。2005年、法政大学大学院国際日本学インスティテュートに社会人入学。文筆業を続けながら日本文学専攻修士課程を修了。人間社文庫「昭和の性文化」シリーズを企画監修し、全8巻をもって完結。近年は作歌活動、演劇活動にもフィールドを広げる。津市文化奨励賞、斎藤緑雨文化賞(鈴鹿土曜会・三重文学協会)、受賞。
昭和の性文化8巻『風俗のミカタ 1968〜2018』
■著者:伊藤裕作 |